小児心不全は拡張型心筋症に代表される心筋自体の心機能障害による心不全と,心室中隔欠損症に代表される血行動態異常による心不全に分類される.小児心不全の特徴として基礎疾患に先天性心疾患が多いことと,虚血性心疾患の頻度が成人に比較して非常の少ないことが挙げられる.つまり小児においては先天性心疾患を基盤とした心不全が圧倒的に多い.このような構造異常に基づく心不全に対しては,外科的修復による血行動態の改善が治療の基本となる.小児心不全の治療は心機能不全による心不全と血行動態不全による心不全を分けて考える必要がある.
1 小児心不全治療の基本的事項
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慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版)
Guidelines for Treatment of Chronic Heart Failure(JCS 2010)